「リンクフリー」と書いてはいけない

前半は非常に痛快な興味深い事例の紹介なのだが。

「リンクフリー」「リンク許可制」「リンクお断り」の3つの選択肢が世の中にはあって、運営者はどれにするかまず決めるものだ、と先方は思っていたらしい。許可制は対応できないので不採用、リンクフリーは責任をもてないから不採用、消去法で「リンクお断り」と事務的に決められているっぽい。そもそも「リンクフリー」などという言葉が存在するのが有害だ。「当サイトはリンクフリーです」などと書いているサイトがあると、「うちはリンクフリーにはしない」という発想を誘発してしまう。「当サイトはリンクフリーです」という記述を絶滅させることが次のステップとして必要だ。
(中略)
もしリンク許可制が当然な世の中になると、それこそ「リンクされているからには関係があるはずだ」と読者が思う世の中になるだろう。そのような世の中は、詐欺師達にとって都合のよい世界だ。許可をとらずに勝手にリンクすれば読者がそれを信じてくれる。
過去から現在までの常識では、「リンクされているからといって関係があるとは限らない」と読者は考えるべきであり、その常識を維持するためには、リンク許可制が拡大することをくい止めなくてはならない。

リンク許可、という考え方の対極に「リンクフリー」という言葉を据えてはいけない、という指摘。ごもっとも。そもそも対立軸にしてはいけないのですね。ふうむ。

はてなダイアリーのキーワードページも変だ

上の文章からリンクされたので気づいたが、

日本のウェブ利用者には「リンクする前に許可を取らないとまずいのではないか?」と迷う人が多い。

多いんですか。どのくらいですか。「私は〜と迷うことが多い」の間違いでは?

トラブル回避を最優先に考えるならば、被リンク情報の管理人が喜ばないことが想定されるケースでは、リンクフリーの意思表示にかかわらず事前に許諾を求めた方がよい。「いちいちそんなことを訊ねるな」と不興を買うケースもあるが、非常に稀である。

じゃあ、はてなダイアリーのリンク元表示機能に出てきたリンク元全てに「こちらからのリンク許可」を求めることにしましょうか。んなアホな。
事前・事後の許諾を求めることが相手にどれほどの負担を与えるかは最高裁の例でも明らか。サイトの規模が大きいと破綻するような論理だ。

リンクした側が意地を通すとギャラリーの支持を失うことが多い。そのため基本的にはリンクした側の譲歩によりトラブルは解決される。
例外は趣味の個人サイトが商用サイトの HTML 文書にリンクしたケースだが、いずれにせよトラブルを抱えるコストと、リンクを維持するメリットをきちんと比較することが大切。

個人の趣味サイトは商用サイトに勝手にリンクしていいと。その例外規定の根拠は何ですか。コスト/メリットの話も、何が言いたいのか意味が分からない。かなり電波が飛んでいる気配がする。

以下のようなコメントを頂きました。

最後の引用ですが、趣味サイトが商用サイトにリンクしたケースでは
「リンクした側が意地を通すとギャラリーの支持を失うことが多い」
が、必ずしも当てはまらないと言ってるだけで、勝手にリンクしていいと話ではないと思うの。

なるほど。そう読むんですね。納得しました。一部文書を削除しました。