小山田圭吾氏の件

僕もかつてはいじめられていた立場の人間だから分かるけど、いじめは、いじめが発生しているときに抑止しないと、被害を防ぐことはできない。残された傷は一生癒えることがない。

何年か前にある人がが誰かをいじめていたことを吹聴したとして、まず、その被害はいまさら取り返せないものだ。

そしてそれが法的にも時効になるくらい前のことであったなら、もうそれは咎めることができないものだ。

いじめは犯罪だ。バックドロップとか飛び蹴りとかは犯罪だ。だからそれは犯罪として取り扱い、時効であればその罪は問うてはいけない。なぜならそれが法だからだ。

社会的に彼を封殺するのは、法を無視した行為だ。

昔の発言を掘り返して弾劾を始めるのは、報復としていじめをしているのと本質的に同じだ。そんなことをしても誰も何も救われない。過去の傷を掘り起こして塩をすり込む行為だ。

 

それから、当時の彼の発言を知っていた者が、当時はそれを受け流しておきながら、今になって問題を掘り返して彼を糾弾する側に回るのは、卑劣だ。

それは、いじめを黙認しておきながら、後になって被害者の擁護を始めるのと同じだ。

いじめの被害は起きている時に食い止めなければいけない。それができなかったのなら、知りながら見逃していたのなら、その者たちに彼を弾劾する権利はない。

その行為は、彼を弾劾するというよりは、自らを安全圏に置こうとする卑劣な行為だ。いじめを黙認しておきながら自分は何も知らなかったと嘯く行為だ。