死のロード

夏の高校野球全国大会では、開会式に前回優勝校が参加して優勝旗を返還することになっている。今回予選落ちして出場資格を得られなくても、キャプテンだけは優勝旗を持って入場行進する。あれはちょっと寂しい感じで入場行進の晴れがましい雰囲気に似つかわしくないので、もっと華やかな演出を考えてはどうか。
例えば入場行進には参加せず、優勝旗返還のときになってバックスクリーン下からマーチングバンドを引き連れて颯爽と登場したらどうか。出場校の選手たちは恐れおののいて道を空ける。前回優勝校のキャプテンはそのまま直進し、演壇に上がって優勝旗を右手一本で掲げる。雄叫びなんかもあげるといい。大会委員長も畏まって優勝旗を下賜される。
あるいは三塁側ベンチから走って現れ、観客席に手を振りながら場内を半周してスコアボードの上に駆け上がって優勝旗を掲揚するのはどうか。
もっと派手に、いっそスコアボードの上で優勝旗を燃やし、その火を聖火台に移して大会期間中絶やさずに燃やし続けてはどうか。もちろん閉会式では消灯の儀式を執り行う。
そこまできたら出場選手全員参加のマスゲームは欠かせないだろう。予選を従来よりも1ヶ月早く終わらせて、出場選手を甲子園に集め、報道陣をシャットアウトして極秘練習を行う。大会直前には北朝鮮代表も来日してピリピリした雰囲気で周囲は厳戒態勢。開会式当日は北朝鮮代表とマスゲームの親善対決だ。
何が言いたいかというと、阪神タイガースはもっと長い期間死のロードに出て調子を落としてください。よろしくお願いします。