冥王星の価値

しっぽのさきっちょ経由。

しかし、長い間愛称で親しまれてきた存在が、切って捨てられるようにその地位を追われ、それまでの存在をまったく無にするかのように記号化されることには釈然としないものを感じます。
今回の決定が為されたとき、身近にいた子供に「小さいから仲間はずれにされちゃうの?」と質問されました。大きいものが認められ、小さいものが小さいという理由だけで余計者のように扱われる風潮を、子供達には見せたくありません。
矮惑星」では、如何にも差別的で夢がないと思います。科学の進歩によって、これからも分析・分類はますます厳密になることと思いますが、その一方で情緒や人間性が失われる傾向が増えるのはどうかと思います。

呼び名が変わったからといって、誰もよそ者にしていないし、仲間はずれでもない。冥王星は相変わらず冥王星としてそこにあるし、太陽の周りを回りつづけているし、その学術的価値はなんら減じることはない(はず)。学術的区分をはっきりして、情緒を排した定義を決めたのであって、情緒は冥王星を呼ぶ人それぞれが持てばよいことだ。そもそも、大きさを根拠に区別したのではないことをわかっていない様子。
同じ一連のコラムから。子供に「仲間はずれなのか?」と聞かれたらどう答えるべきか。

70年以上も、太陽系の最果ての惑星といわれてきた第9惑星・冥王星が、惑星からはずれることに寂しさを感じる人も多いようですが、天文学の進歩が、冥王星を”鶏”から”ひよこ”に認定を変えただけで、むしろ貴重な化石としての重要性は変わっていないといえるでしょう。”ひよこ”の矮惑星は、今後もどんどん発見されるでしょう。観測技術が進むにつれ、遠くの微かな天体が捉えられる時代ですから、これからも2003UB313のように冥王星を超える天体の発見が続くと思われます。太陽系の外側にいったいどんな天体が隠れているのか、そしてどんな天体が見つかってくるのか、とても楽しみな時代です。

というのが模範解答だと思います>松本さん