異星人を裁判にかけるとどうなるか?

異星人とのファーストコンタクトに成功したのも束の間、その異星人による殺人事件が起き、異星人を被告とした前代未聞の裁判が行われる。
裁判そのものの行方も非常によく練られていて読みごたえがあるのだが、審理の過程で徐々に明らかになっていく真実が鮮やかなどんでん返しになっていて、ミステリーの好きな人もSFが好きな人も素直に楽しめる。
言われてみれば当然のことなのだが、争いがない世界でも全ての個が一枚岩の結束を保てるわけではない。それはきっと異星人でもそうなのだろう。この小説に出てくる異星人たちは最初のうち妙に理性的な装いなのだが、その裏にはやはり人間くさい個々の思惑や信仰や愛憎が脈打っており、一度それが表に表れると同じ振る舞いもとたんに人間臭く思えてくるからとても不思議だ。
そしてそれはもちろん、人間同士のつきあいにおいても言えることだと思う。

ネタ元

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