非色

非色 (角川文庫)

非色 (角川文庫)


差別は肌の色や出身地によってもたらされるのではない。差別したいから、差別しないと自分が優秀だと主張できないから差別するのだ。差別を受けているものですら、互いに優位を競い合う。
この小説が書かれたのは40年以上も前のことだが、それから何か改善されたか。何も改善されてない。この小説が扱っている主題は今も全く色褪せずに僕の目の前にある。それは人のどこか本質的な部分と密接に関わっているのではないか。この本を読んでそう思った。