家族の再生

物理的に、ではなく、精神的にばらばらになりつつあった家族が、ある事件をきっかけに再生していく、という物語。と読めばいいのか?
人が幸せに生きていくために必要なのは力でも、物質的な豊かさでもなく、人と確かな絆で結ばれている、信じるものをもって生きている、という自信だということを示したいのだと思うのだが、しかしそれを東京と沖縄の対比で表現したのはちょっと興醒め。第一部だけで、あとは終わりかたを工夫すればよかったのだろうが、ちょっとその工夫がくどくなってしまっておなかいっぱい。
しかしそんな難しいことを考えずにただ読めば、とても面白い冒険小説です。お薦め。