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リトマス試験紙

原発事故の作業員が白血病 初の労災認定 NHKニュース

確信犯的に紛らわしい報道が多いが、これは大事なことなので説明しておく。
労災の認定基準は、労働者を保護するために僅かでも被ばくをすれば、それに応じてリスクが上がるという考え方に基づいて定められていて、今回のケースは年間5ミリシーベルト以上という基準に当てはまったので認定されたのだと思う。福島第一原発での被ばく量は15.7ミリシーベルトとそれほど高くはないので、福島での被ばくが白血病の発症につながった可能性はこれまでのデータからみると低いと考えられる
という条件が満たされると労災認定される、という話であって、被曝と発症の因果関係は問われない。
つまり、肯定も否定もされない。
平成23年11月からおととし12月までの間に1年半にわたって各地の原子力発電所で働き
26ヶ月間で(なんで平成25年12月と書かないのか?)
男性はこれまでに合わせて19.8ミリシーベルト被ばく
20ミリシーベルト弱。放射線業務従事者の被曝量上限は年間20ミリシーベルト。まず、法律上は何ら問題ないと言える。
ちなみに、意図的に高い数値を引き合いに出すと、胸部X線CTスキャン撮影1回の被曝が6.9ミリシーベルトと言われている。3回浴びると20ミリシーベルト超えます。

このくらいの被曝だと、仮に白血病を発症しても、医学的には被曝との因果関係を肯定も否定もできない。
白血病の原因は完全に解明されたわけではなく、被曝以外にも様々な因子が指摘されている。


しかし労災認定では考え方として、否定できないなら認定するという、労働者保護に傾いた判定をする。
たくさん長時間労働して(基準はややこしいのでここでは省略)うつ病になったら労災、通勤経路で交通事故に遭ったら労災、などなど。
被曝白血病でも労災認定の基準として、5ミリシーベルト、1年を超えてから発症、という閾値があるのであって、労災認定は被曝白血病の因果関係を認定するものではない。

したがって、労災認定されたというニュースで鬼の首を取ったように「とうとう福島の作業員に犠牲者ガー」とか言い出す人はあっち側の人なので、以降は眉に唾つけてください。

もちろん低いに越したことはないので、ちゃんと管理しないといけない。この方の場合は、年間20ミリシーベルトという閾値は厳に守られていたわけで、誰かに瑕疵があったわけではない。