千年の祈り

千年の祈り (新潮クレスト・ブックス)

千年の祈り (新潮クレスト・ブックス)


アメリカ在住の中国人が厳しくも温かいまなざしで描く中国の庶民たちの暮らし。
中国という国の変遷に苦しめられ、共産党政府の不条理に苦しめられながらも、たくましくつつましく生きている。虐げられることの不条理に厳しくノーを唱えながら、人々に注がれる温かいまなざしに、どこか勇気付けられる。
ユダヤ民族と中国という歴史的背景の違いはあるけど、切り取り方や話の持って行きかたがグレイス・ペイリーによく似ていると思った。グレイス・ペイリーの本と同じように、手元において、時々読み返したい本だ。