トリツカレ男

いろんなことに夢中になる男の物語。

トリツカレ男 (新潮文庫)

トリツカレ男 (新潮文庫)


夢中になりすぎるその姿は滑稽でしばしば物笑いの種にされるが、しかし最後にそれらは糧となり花を咲かせ一人の女性を悲しみから救う。
大切なのは何かをとことん突き詰めること。たとえそれがすぐに実を結ばなくても、いつか必ず別の形で役に立つ時が来る。そんなありきたりなご託宣をしかし信じようという気になれる、素敵な寓話。