議論が学習指導要領ありきのところからしか出発しないのはなぜなのだろうか。まじめに指導要領どおりに教えている学校と不公平なのはその通りだろう。そこは何か埋めていかないといけないと思う。でもそれとは別に、実態に合わせたルール作りというのも必要なのではないか。
高校は義務教育ではないのだから、ニーズに合わせたいろんなカリキュラム作成の考え方があっていいと思う。商業高校が商業に特化しているように、工業高校が工業に特化しているように、大学受験に特化する大学受験高校とか、一般教養に特化する一般教養高校とか、それぞれのセールスポイントがあって、子どもはそれらのうちから好きなものを選ぶ。人気のあるものは高倍率なのでリソースを増やして入学枠を広げる、人気のないものは低倍率なのでリソースを抑えて生徒数を減らしていく、あるいはまたカリキュラムを工夫して希望者を獲得するようにする。
教育に競争市場があっていいのか?あっていいんじゃないか。今でも既に予備校やら塾やら、学外で激しい競争が起きているのだ。高校行かずに検定で大学受験資格を取るとか、あるいは勉強は高校でおしまいにするからより広い教養を身に付けたいとか、いろんな志望動機、いろんな受け皿があっていいんじゃないか。なぜいけないのか。国民みんなが世界史を暗記していなければいけない、という根拠を示してくれれば、この意見を取り下げてもいい。