SSL通信には正真性確認の意味もある

暗号技術入門-秘密の国のアリスのレビューを書いていて、そうだ、以前

Internet Explorerの最近のバージョンでは、デフォルトでその警告が表示されるように設定されており、ユーザーはこの警告が表示されることを期待して操作しています。表示されないことを期待するユーザーは「今後、この警告を表示しない」というチェックボックスをクリックするので、いずれにせよサービスを提供する側はこれを考慮する必要はないし、すべきではありません。

とか書いたエントリについたコメントへ回答したときに、ちょっと正真性について言い足りなかったなと思ったことを思い出したので、ここで書いておく。
SSL通信には意図した通信相手と通信している(なりすましが行われていない)ことを確認できるというメリットもある。
したがって上記のダイアログを回避することは、ここから先は意図した通信相手と通信していることを確認できないというリスクを受け入れる、という承認行為を回避することになってしまう。よってダイアログの表示は回避すべきではない。そんな動作をするサイトが増えてしまったら、みんな証明書を確認する習慣を持たなくなってしまってフィッシングサイトに誘導されても気づかなくなるじゃないか。
ということがコメント欄で言いたかったのでした。…コメント欄からもリンク貼っとこ。