所詮CGでしかない

---さきほど「ゼルダの伝説」を試遊しましたが,インタフェースを変えるだけで,昔のソフトウエアをもう一度,楽しめるんですね。

岩田氏:まったくその通りです。これまでのゲームは,「もっとたくさん」「もっときれいに」「もっと豪華に」の連続で進化してきました。こういう「もっと」を一方向で追求し続けているうちに失われたものがある。「簡単にわかる」「誰でもできる」といったシンプルな面白さの追求,これをゲーム業界は怠っていた。

 新しいインタフェースとの組み合わせによって,失ってきたものをもう一度,取り戻せる。DSでわかったことは,豪華なものでなくても市場が受け入れてくれるということだった。これに気づいた開発者は,「あれも,これも詰め込まなければ」との窮屈な発想から開放されるだろう。

岩田社長すばらしい。そうです。ゲームは画像じゃないんです。人間の「楽しい」という気持ちをどれだけ刺激してくれるかなんです。ワタシは最近「もじぴったん」にはまってます。あれは面白い。頭を使う楽しさを満喫できるパズルゲームです。操作系はちょっとまどろっこしいけど。

リアリティを上げれば上げるほど、逆に「現実」との差異が目立つようになってくるんだよね。リアリティがなければ、足りない分を「想像力」で補完できるのだけど、中途半端にリアリティが上がると、それができない。PS3XBox360 は、表現力が上がったとはいえ、しょせんは「いかにも CG」レベルでしかない。「いかにも CG」な映像には正直言ってもう飽きた。

昨日会社の人と飲みながら話したのもまさにそういうことだった。映画は人間が演じているからそのまますんなり受け入れられる。ドラクエのゲーム画面はちゃちだから、人間が想像力を働かせて自分好みの妄想世界を楽しめる。
最近のFFはどうか。あのCGは、人間の想像力を制限し、しかもストーリーの幼稚さでどんどん受け入れられる人の数を減らしている。会社の同僚曰く「映画を作りたいなら人間を使って映画を撮れ」。まさにそのとおりだと思う。ゲーム買ったのに映画見せられても興醒めだ。ゲームやらせろ。変に想像力を制限する画像に拘っているマンパワーがあったらもっと想像力を刺激するストーリーを作れ。褒める人ですら「あのエンディングはちょっと…」とかいうようなクオリティで満足するな。