仕事に必要な能力

コミュニケーション能力、この万能の言葉は何を定義しているかすらよくわかりません。そもそも定義可能なのか。あくまで就活で問われる「コミュニケーション能力」に限ったところでみたって、「実際のビジネス時に役に立つであろうコミュニケーション能力」くらいのことしか言えないでしょう。私は社会人経験がないヒヨコなので的外れな意見なのかもしれませんが、ビジネスに必要なコミュニケーション能力が、サークルや合コンで発揮されるそれと全く同じものとはどうしても思えません。内向的な人が一生懸命に行うコミュニケーションは時に誠実で真面目な印象を与え、ビジネスの場でも十分通用するように思えるのですが。

仕事に必要な能力は、普通に生活するのに必要な能力と大差ない。例えば、

  • 人の言うことを理解する
  • 自分の考えを人に理解できるように表現する
  • 遅刻せずに出勤する
  • 人に良い印象を与える
  • 人に理解できる文章を書く
  • 分からないことは分からないとはっきり言う

そういう能力が求められる。もし、就職活動をしている若者が「コミュニケーション能力」の有無が採用/不採用を左右すると思っているのなら、彼/彼女にワタシは言いたい。そんなものは幻想だ。面接する側はそんなものを見ていない。面接する側は履歴書である程度のスクリーニングを行い、面接では「こいつと一緒に仕事できると思うか」で採用/不採用を判断する。
仕事ができるかどうかは、結局のところ、ちゃんとした人間、というイメージを相手に持たせられるか、持たせ続けられるかどうかなのだ。本当にちゃんとした人間であるかどうか、ではなく、ちゃんとした人間として振る舞えるかどうかが大事なのだ。