犯罪者の家族を差別するな

↑というような本を読んでいるときに、タイムリーにこんな事件が起きた。

代理人弁護士によると1月17日に受験、19日に合格通知を受け取った後、入学金も支払ったが、2月7日に学校側から「松本被告の子供と分かったため入学を辞退してほしい」と告げられたという。矢口秀樹校長は「教団の影響下にあることも危惧(きぐ)され、他の保護者の協力も得られないだろうと考えた」と説明。

ワタシはこの事件に関しては小飼弾さんの404 Blog Not Found:カエルの子を変えるにはという主張の方向性に全面的に賛成なのだが、何よりも「犯罪者の子供」という立ち位置から教育の機会を奪おうとする学校の姿勢が許せない。ただでさえ「麻原の子供」というレッテルで激しくいじめや社会的に不当な扱いにさらされかねない*1子供に対して、学校が*2いま庇護を与えないで、誰が守ってやれるというのか。誰が彼を社会に受け入れてやれるというのか。そうやって不当に差別された結果、教団にしか居場所がなかったり、あるいは全く別の場所で社会と隔絶して生きていかざるを得なくしておいて、後であなたたちは「ほらやっぱり、そういう子なんだ」とか言うのか。
はっきり言っておくが、犯罪者の子供を、犯罪者の子供だからという理由だけで差別する、あなたたちが彼をそこへ追い込んでいるのだ。
仮に、自分の子供がそのような位置に立たされたとき、あなたが学校に、社会に、何を求めるかを想像してみるがいい。想像できないなら「疾走」を読め。そして考えろ。想像力の欠如は、罪だ。

*1:実際にどうなのかは知らない。知りたいとは思わない。というか知る権利などない。

*2:大人が、と言い替えてもいいだろう