ナウマン答え合わせ

iPhoneのメモアプリをいじっていたら5月18日に書いたメモが出て来た。このまま捨てるのもアレなので貼っておく。

この考察はたぶんほぼ正しかったと自負しているのだが、例え話なので何のことやらさっぱりわからんという人はスルーしていただいて構わない。ナウマンというワードに引っかかる人だけに意味があるだろう。

 

ナウマンが出てきたけどあまり話題になってなくて、なんで話題にならないかということを、カレーライスのチェーン店というたとえ話で考察してみたい。

まず始めに全国展開のカレーライスのチェーン店がある。みんな利用していて、レシピとかは秘密だし持ち帰り不可だけど美味しいのでみんな満足している。

次に、自由なカレー屋さんのレシピが公開される。カレーをお持ち帰りして他の店に持ち込んでもいいという商法が新しいと話題になる。

そのレシピで大学院生がカレー屋さんを開いて大人気となり投資を勝ち取ったり、エッチな絵をばらまくカレー屋さんや会員制サービスの一業態としてのカレー屋さんが出てくる。エッチな絵をばらまくカレー屋さんは、よその店に客が流れてきてカレーではなく絵をばらまくので、出入り禁止にされたりする。大学院生は会員制サービスのカレー屋さんの社員に雇われるが、自分のカレー屋さんの経営は続けていいという不思議なことになる。

ここで一人の若者が立ち上がり、「お前らこんな不味いカレーの食い方で満足なのか。俺がもっと美味いカレーの食べ方を教えてやる」と言ってみんながシーンとなったところでやおら山籠りを始める。

若者が不在の間に小さなカレー屋さんがたくさんオープンする。ある大学の学生しか入れないカレー屋さんとか、鹿肉カレーを出すカレー屋さんとか。鹿肉カレーは客を囲い込んで、カレーを持ち帰り禁止にしてしまう。

みんながそれぞれ好きなカレーの食べ方を見出した頃に若者が山籠りを終えて戻ってきて、「これが美味いカレーの食べ方だ」と言ってなぜかカレーライス屋台の開きかたの本を出版する。レシピは、よそのカレー屋さんのカレーを全部買ってきて混ぜて食うと書いてある。

みんな「ふーん」と言って家に帰る。俺はカレーが食べたいのであって、めんどくさい思いをしてまで自分専用の屋台を開きたいわけじゃない。また明日、いつもの店に行こう。(←イマココ)

一つの時代の終わり

最初に書いておくが僕は関係者ではないし業界人ですらなく、ちょっとセンチメンタルな気分になっただけなので、なにかおもしろいこぼれ話が出てくるわけではない。あと時系列は全く確認せず印象で書いてるのでそのへんは勘弁してください。

はてなの近藤取締役が一部事業とともにはてなの非常勤取締役に退くという話。

「物件ファン」に新会社で注力:はてな創業者・近藤会長、代表取締役を退任へ(要約) - ITmedia ビジネスオンライン

僕にとってはてなという会社は人力検索と日記の会社で、近藤夫妻とマスコットのしなもんが表に出ている印象が強かった。インターフェイスが商売臭くなかったのではてなダイアリーを使い始め(て、その後勧められるままにはてなブログに移行して現在に至り)たあとで、いろいろなサービスが出ては消えていくようになった。

今や増田という通り名を得て怪しい出処不明のリーク情報の巣窟となったはてな匿名ダイアリーとか、ブックマークというよりは一口コメントを交換するインターフェイスに化けたはてなブックマークとか、なんかよくわからなかったはてなワールドとかはてなハイクとかその他もう名前も思い出さない、けったいなサービスを続々と作る傍ら優秀なエンジニアを集めて、reikonが彼らに食事を振る舞ったりしていた頃が全盛期ではなかったか。

ゆるく作ったサービスを早めにリリースして、ユーザーのフィードバックを踏まえてサービスをブラッシュアップする、というスタイルは当時のインターネットを志すエンジニアの卵たちにはたまらないスタイルだったらしく、後発の様々な会社の様々なサービスが生まれては消え、売られてはサービス終了するというカジュアルな流れは、はてなという会社がその源流といっても過言ではないと思う。

そんな中でもはてなは自分のスタイルを貫いてよくわからないサービスをリリースしては手が回らずに腐らせるという愚行を繰り返していたわけだが、いつしかその流れも淀み、しなもんがこの世を去り、比較的早期からのメンバーだったであるれいこんはてなを去ったことで、ある意味はてなという会社は日本のインターネットの中心から置いていかれたのだと、今は思う。

そして近藤氏本人も非常勤取締役に退き、これではてなの、そして日本のインターネットの一つの時代が終わったという感じがする。

近藤氏が持っていく物件ファンというサービスを今朝初めて眺めてみたけど、こういう切り口は確かに今まで見なかった。そして流行るかどうかというと…かなり微妙。相変わらずのjkondoスタイルですね。今後ますますのご活躍をホントに期待してます。

VineSeed環境構築(3) スプラッシュスクリーン

スプラッシュスクリーンが出てこないので、ちゃんと設定し直す。

$ plymouth-set-default-theme -R script

initrdを再作成するので少し時間がかかる。戻ってきたら再起動して終了。

ところで、plymouthdで確認しようと思って/etc/plymouth/plymouthd.confをいじって、Ctrl-Alt-F2とかでrootでログインして

# plymouthd
# plymouth --show-theme

とやったら固まった。何をどうしても反応しなくてVMをリセットするはめになったので、良い子のみんなは真似しないように。

VineSeed環境構築(2) 日本語環境

日本語環境のデフォルトはFcitxということなので、関連するパッケージをインストールする。

$ sudo apt-get install fcitx-mozc fcitx-gtk3
$ reboot

再起動するのがツボらしい。

$ setime status
環境変数は ~/.vine/system/ime もしくは /etc/sysconfig/ime で設定されています.
-----------------------------------------
[現在の漢字入力システム]
fcitx
-----------------------------------------
[パッケージのインストール状況]
[SCIM]  package scim is not installed
[SCIM-Bridge]  package scim-bridge is not installed
[SCIM-Anthy]  package scim-anthy is not installed
[SCIM-Wnn]  package scim-wnn is not installed
[Anthy]  package anthy is not installed
[UIM]  package uim is not installed
[IBUS] ibus-1.5.13-1vl7.x86_64
[FCITX] fcitx-4.2.9.1-1vl7.x86_64
[Wnn8 server] package wnn8-server is not installed
[Wnn8 client] package wnn8-le is not installed
[Wnn7 server] package wnn7-server is not installed
[Wnn7 client] package wnn7-xclients is not installed
[Wnn6]  package wnn6 is not installed
[Atokx] package atokx is not installed
[AtokX2] package atokx is not installed
[AtokX3] package atokx is not installed
[VJE-Delta] package vje-delta is not installed
-----------------------------------------
[環境変数]
EMACS_IME=mozc
XIM_PROG=fcitx
CANNA_SERVER=unix
JSERVER=localhost
WNN8_FRONT_END=
WNN7_FRONT_END=kinput2
WNN8_SERVER=
WNN7_SERVER=localhost
WNN6_FRONT_END=kinput2
WNN6_SERVER=localhost
GTK_IM_MODULE=fcitx
QT_IM_MODULE=ibus
-----------------------------------------

あっさり終了。

 

VineSeed環境構築(2017.5.21時点)

Vine Linux 6.5からVineSeed環境を構築する。

参考になるのは↓このへん。

Vine7/HowToUpgrade – My Project

docs/developers-guide/install-VineSeed – My Project

後者の方が古いけど、結果的にいい感じにまとまっていると思います。

まずはVine Linux 6.5のインストール。主な選択は以下のとおり。

  • 最小構成
  • 自動パーティション設定
  • ドライブを初期化→はい
  • システムのすべてのパーティションを削除
  • 本当にすべて削除しますか?→はい
  • /dev/sda /boot 500MBに拡張
  • ホスト名 自動設定
  • ファイヤウォールを有効にする
  • システムのデフォルト言語 Japanese
  • タイムゾーン アジア/東京
  • パッケージグループの選択 基本構成

これだけの情報でインストール終わってランレベル3で起動するところまで行けない人は、諦めた方がいいと思います。

さてランレベル3でログインしたら、以下を実施。

export LANG=C
sudo ifup eth0
sudo chkconfig network on

/etc/apt/sources.list.d 以下のファイルを書きかえ。apt lineの6.5をSeedと書き換える。

このままdist-upgradeしようとするとaptが消えると言われて止まってしまう。VineSeedでaptが依存するパッケージを先に入れ、aptを先にupgradeしなければならない。

sudo apt-get update
sudo apt get install libdb-utils
sudo apt-get install apt
sudo apt-get update
sudo apt-get dist-upgrade

これでちゃんとVineSeed になります。意外と簡単。splashが動かなくてブートに時間がかかるけど気にしない。そんなことは後回し。

ただ、ここからXを入れてランレベル5でブートできるようにするのはちと大変。

sudo apt-get install task-xorg-x11 task-gnome

いきなりtask-xorg-x11がインストールできない。libdrm_nouveau.so.2がないと言われる。調べるとlibdrmパッケージに入っているファイルだが、実はVineSeedのパッケージの方が6.5よりもバージョン番号が古く、6.5インストール後のlibdrm_nouveau.so.1が入った状態から普通にdist-upgradeではインストール対象から外されてしまうのだ。腐ってやがる!早すぎたんだ(何が

気を取り直して解決する。まずVineSeedのlibdrmパッケージを確認。

wget http://updates.vinelinux.org/apt/VineSeed/x86_64/RPMS.main/libdrm-2.4.69-1vl7.x86_64.rpm

rpm -qp libdrm-2.4.69-1vl7.x86_64.rpm --filesbypkg

libdrm_nouveau.so.2が入ってるね。これを強制的にインストールする。

sudo rpm -Uvh --nodeps --force libdrm-2.4.69-1vl7.x86_64.rpm

で無理やり押し込んで、

sudo apt-get --fix-broken upgrade

sudo apt-get install task-xorg-x11 task-gnome

inittabの修正が必要とのこと。

sudo cp -p /etc/inittab /etc/inittab.org

sudo cp -p /etc/inittab.sysv /etc/inittab

startx

Xが立ち上が…らない。

適切なビデオドライバを入れる必要がある。実はVirtualBoxで動かしているので、それ用のドライバをインストール。

sudo apt-get install xorg-x11-drv-vboxvideo

startx

まだだめ。こうなるともうXのログを見て原因を調べるしかない。

結局、DRIのドライバ読み込みあたりでエラーがまとまって出ているので、アタリをつける。

sudo apt-get install mesa-dri-drivers

startx

ちゃんとGNOME 3が立ち上がった。よかったよかった。

今日はとりあえずここまで。

 

2017.6.14追記

libdrmの処理は以下の方が楽とのアドバイスをいただきました。ありがとうございます。

sudo rpm -e --nodeps libdrm

sudo apt-get -f install

高齢者が引き起こす交通事故は増えていない

最近テレビやニュースでやたらと高齢者の交通事故が取り上げられており社会問題化されているが、はっきり言っておく。

高齢者が引き起こす交通事故の件数は増えていない。

警視庁交通局交通企画課による交通事故統計(平成28年10月版)

14ページに交通事故を起こした運転者の年齢層別の集計がある。表17だけをみると高齢者の事故が3割近くを占めているわけだが、これは免許所有者の人数構成を反映したデータではない。しかも恣意的に65歳以上という、他の年齢層より広い幅をまとめて集計しており、多くなるのは必然と言える。人口構成比の推移を反映して評価しないと、このような誤った見え方になってしまう。

表18は免許所有者10万人あたりの事故数を集計している。これをみると、高齢者の起こした交通事故の件数も、全体のトレンドに沿って減少傾向であることは明らかだ。

比較的多く見える75歳以上を見ても、10年前の52%くらいまで減っている。表17の75歳以上の事故数は10年間でほとんど変わっていないことから、「75歳以上の免許所有者は増えているが事故数はほとんど増えていない」と読むのが正しい。65歳以上でまとめても、この傾向は同様だ。つまり、高齢者の免許所有者は、事故を起こさない人の割合が増えているのだ。運転しないと事故は起きないので、もしかしたら、免許を持っていても運転していない人の割合を見ると、高齢者ではその割合が非常に高いのではないか。そうであれば、高齢者から免許を取り上げることは、根本的な対策にならないと考えられる。

むしろ目立つのは、この資料にも特筆されているように24歳までの若者、特に16〜19歳の未成年者であり、あえて年齢層別に取り上げて対策を打つならこの年齢層であることは明らかだ。まあそもそも免許所有者数が少ないので効果は限定的だろうけど。

 

余談になるが、この資料の3ページを見てほしい。年齢層別の交通事故死者の推移だが、圧倒的に高齢者が多い。統計的に有意とはこういうことを言うのだ。高齢者は守るべき存在であり、責めるのはお門違いというものだ。

 

結論:マスコミの偏向報道は目に余る。みんなちゃんと数字を自分で確かめないと騙されるよ!

映画「この世界の片隅に」

クラウドファンディング出資者向けの上映会があったので観に行った。

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観客はオジサンの比率が非常に高く、映画館の客層としてはなにやら異様な雰囲気。

映画は、正直のんちゃんの声がどうなのか心配だったのだが、全く違和感なくすずさんになっていて杞憂だった。

戦前の広島から呉に嫁いだ女性が、第二次大戦で大切なものをいくつも失いながら、タンポポのようにしなやかに日々を生き抜いていくという物語。

何度もドスンと胸を打たれるシーンがあり、なにくそ泣いてなるものか俺は最後まで刮目して見届けるのだ、と自分を鼓舞しながらなんとか最後まで観とおしたという感じ。砲撃の音とか、爆撃の衝撃とか、戦闘機からの銃撃とか、本当に怖くて逃げ出したくなるくらい、日常が破壊されていく怖さをしっかり描き切っていた。戦争ダメゼッタイ。

ネタバレしたいことは色々、不満もひとつだけあるのだが、そこはバラさない約束なので書かない。

「聲の形」とは違って原作を観てなくてもちゃんと原作と変わらないメッセージを受け取ることができる、素晴らしい完成度の映画だった。

エンドロールで約束どおり出資者の名前が列挙され、自分の名前を見つけてなんだかむず痒い気持ちになった。しかしまさか音読みで並べているとは。危うく気づかずに見落とすところだった。

映画の後には片渕監督のトークショーもあった。訥々とした語り口で色んな苦労話を聞いた。クラウドファンディングが本当にこの映画の命を繋いだのだなと分かったのは大変嬉しかった。

最後にロビーで監督と握手した。柔らかい手でした。

 f:id:k3c:20161027195814j:image

主演の声優さんが干されているからあまりマスコミが取り上げないという指摘があったが、トークショーではそんなことはおくびにも出さず、しかしメッセージカードを是非配って周りの人に呼びかけて欲しい、というお願いがあった。

とりあえず、勤務先のリフレッシュコーナーに単行本を置いてリーフレットもボードに貼って無言の宣伝をしています。誰かに届くといいなあ。

週末、何人か知り合いに会うので、彼らにも宣伝するつもり。

本当に素晴らしい映画なので、是非多くの人に観て欲しいと思う。